今から開脚できるようにストレッチを始める人にとって、重要なのは適切な段階を踏むことです。一歩一歩階段を上がれば着実に成果も出ますが、二歩飛ばし三歩飛ばしで階段を上がろうとするとつまずき、成果も出ません。今回は体の硬さレベルに応じたストレッチ方法を紹介します。
まずは正しい開脚が出来た姿勢を見てみましょう!
開脚に必要な筋肉を詳しく解説
これがキレイに開脚できた状態です。
開脚に必要な筋肉は、
腸腰筋(腸骨筋・大腰筋・小腰筋)
内転筋群(恥骨筋・短内転筋・長内転筋・大内転筋・薄筋)
外転筋群(中殿筋・小殿筋・大腿筋膜張筋)
大臀筋
深層外旋筋(梨状筋・上双子筋・下双子筋・大腿方形筋・内閉鎖筋・外閉鎖筋)
大腿四頭筋(大腿直筋・外側広筋・内側広筋・中間広筋)
ハムストリングス(大腿二頭筋・半膜様筋・半腱様筋)
下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋)
こんなにもたくさんあります。
たくさんあることを知った上でスタートしましょう。
体がガチガチに硬い人は、膝を曲げてストレッチする
ステップ1です。体が硬すぎる人は無理に膝を伸ばさないことがポイントです。
なぜか?
体が硬いのに膝を伸ばすと、骨盤が後ろに傾きます。
開脚の大前提は骨盤前傾です。
それと逆の動きを行っていては一生開脚出来るようになりませんので、体が硬い人は骨盤を前傾させる為に膝を曲げてストレッチしてください。
やり方は動画をどうぞ。
ガチガチ股関節はボールを使って柔らかくする
ステップ2です。
今度は骨盤の前傾・後傾の動きをスムーズに行う為にギムニクボールやバランスボールを使います。ボールを前後に動かすと、勝手に骨盤が前傾後傾してくれます。これで骨盤前傾のイメージをつかんで下さい。
ギムニクボールでのやり方はこちら。
バランスボールでのやり方はこちら。
ガチガチお尻と内ももは開脚ポーズ以外で柔らかくする
ステップ3です。開脚ポーズを一生懸命行っても、お尻と内ももは柔らかくなりにくいです。お尻と内ももにも別のストレッチメニューを行ってあげます。お尻と内ももの柔軟性が上がると、足が横に開きやすくなります。
やり方はこちら。
ガチガチレベルは卒業したあなたが次に行うべきは片足での上体横倒し
ステップ4です。骨盤前傾が出来て、お尻と内ももが柔らかくなってきて、少しは開脚らしいポーズが取れるようになってきたら、片足での上体横倒しをしていきます。足を開いて上体を前後左右に動かせるようになると、完璧な開脚へグッと近づきます。
やり方はこちら。
最後の追い込みは壁を使う
最終ステップです。開脚が出来るようになったけど、もっとキレイに開脚したいという方は壁を使って足をもっと広い角度で広げられるようにします。自宅のドアを開けて壁に踵をしっかりつけて上体を前に倒していきます。そうすると強制的に内ももがストレッチされるわけですが、このやり方は骨盤が前傾してお尻も柔らかい人でなければ意味がありません。ガチガチの人がこのストレッチをいきなり行っても、ただ痛いだけで開脚できるようにはなりません。
やり方は動画を見てください。
開脚完全攻略のまとめ
開脚への道を順を追ってまとめると、
①膝を曲げた上体での股関節ストレッチからスタート
②骨盤の前傾・後傾の動きをマスターする
③片足だけ開脚して上体を左右前後に動かせるようにする
④壁を使ってより足を真横に伸ばしてキレイな開脚ポーズの完成
開脚できるようになるまでに必要な期間の目安
膝を曲げた上体での股関節ストレッチを1日20分×週5回で2ヶ月
骨盤の前傾・後傾の動きを1日20分×週5回で2ヶ月
片足だけ開脚して上体を左右前後に動かすのを1日20分×週5回で1ヶ月
壁を使って足を真横に伸ばす動きを1日20分×週5回で1ヶ月
合計6ヶ月間行ってください。
あくまでも目安ですが、ガチガチの人が開脚出来るようになろうと思うと、日々の継続とある程度の時間は覚悟して下さい。
解剖学を理解すると効率アップ
筋肉がどこにどう付いているかを理解すると、「この筋肉が硬いのが開脚できない原因だから、ストレッチの角度を変えてみよう」など自分の体にあったアイデアが浮かぶようになります。いろんな開脚のやり方がありますが、自分仕様に組み替えられると習得期間はグッと短くなります。勉強の為に一冊読んでみると良いでしょう。オススメはヨガの解剖学です。
開脚の為の補助道具
先ほどギムニクボールとバランスボールを紹介しましたが、その他にも補助道具がいくつかあります。人気なのはフレックスクッションとフォームローラーです。